こんにちは、クラウドエンジニアのヤンです。今日は、ビジネス継続計画(BCP)や災害復旧計画(DRP)の文脈でよく聞く用語、「RTO」についてお話します。RTOとは、Recovery Time Objectiveの略で、システム障害が発生した際に、業務が元の状態に戻るまでの目標時間を指します。つまり、システムがダウンした場合、どの程度の時間で復旧することが求められるかということを示しています。例えば、オンラインショッピングサイトの場合、システムがダウンしてしまうと、その間に訪れる顧客が購入できず、ビジネスに大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、このようなビジネスではRTOを短く設定することが求められます。RTOを設定する際には、ビジネスの性質、潜在的な損失、顧客への影響など、多くの要素を考慮する必要があります。また、RTOは単に目標時間を設定するだけでなく、その時間内に復旧できるように必要なリソースや手順、人員などを計画に盛り込むことが重要です。RTOと一緒に考えるべきもう一つの指標がRPO(Recovery Point Objective)です。RPOは、データの損失許容範囲を時間で表したもので、データのバックアップ頻度を決定する際に重要な役割を果たします。RTOとRPOを適切に設定し、それに基づいたシステムの設計や運用を行うことで、ビジネスの継続性を確保することができます。RTOを理解し、適切に設定することは、企業のIT戦略において重要な要素となります。システム障害は避けられない事態ですが、RTOを通じてその影響を最小限に抑え、ビジネスの継続性を確保することが求められます。以上、RTOについての基本的な説明とその重要性についてお話しました。次回は、実際のシステム設計や運用でのRTOとRPOの設定方法について詳しく解説します。ぜひご期待ください。
RTOについての理解とその重要性
19 7月, 2023
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